鎌倉流詠歌講本部
御詠歌をお称えするということ 建長寺派管長吉田正道老大師
釈尊の教えは簡単に言いますと無我の教えです。無我とは我(われ)がない。
常日常は自分に我があって、欲念がある、執着がある、悩みがあるということ
でそれが取れないために人間は七転八倒するわけです。
お釈迦様はその苦しみを取るために無我の方法、我が無いという方法を
お示しになりました。禅ではそれを坐禅で解決していくわけです。
自分の心理を心の悩みを明らかにするというのが坐禅です。
御詠歌は仏教の教えを分かりやすく説いています。御詠歌ですから常日頃一
生懸命姿勢を正してしっかりと腹から声を出して称えていただくわけです。そ
れは坐禅と少しも変わりません。ただそれを行っていただく場合、最初は稽古
ということが一番大事です。釈尊の教えは無我といいましたけれども、本当は
初めは有我、我があるということです。どうしたら上手に称えられるか、ど
うしたら安心が出来るかと言うことを求めてやっていただく。これが御詠歌の
修行であると思います。皆さんも自分の安心を得るためにしっかりと
お稽古をしていただきますようお願いをしておきます。
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